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第57回MURオープンゼミナール
日 時 2002年12月7日(土曜日) 13:30~14:30
内 容 法善寺横丁の被災と復興について(北後)
場 所 神戸大学工学部LR101教室(参加20名)
法善寺横丁の被災と復興について 北後明彦

<報告>

● 被災の概要
  発生日時 2002年9月9日午前3時10分頃
  出火場所 中座(解体中、ガス配管
  焼損面積 中座             約3000㎡
  法善寺横丁の一角の店舗        約850㎡(全焼18軒、半焼1軒)
  隣接する商業ビルの7・8階部分    約400㎡
                      合計 約4250㎡
  負傷者  解体作業の作業員、救急隊員ら3人負傷

● 法善寺横丁の復興状況
 9月9日           被災
                          元通りの復興についての署名活動(10月末20万人、12月上旬30万人)
 9月18日      がれき撤去
 9月23日      横丁の通り抜け可能
 9月24日           大阪市方針決定(連担建築設計制度適用)
 10月1日      41軒中、7軒営業再開(10月28日までに22軒が営業再開)
 10月2日      3社協議会・法善寺横丁復興プロジェクトチームによるケーススタディ発表
 10月~11月      廃道・認定権利者合意
               書類印、認定申請図作成
 12月上旬      認定申請 確認申請
 2003年2月~工事  2003年6月竣工予定

● おわりに
 別の場所(愛着があるけれど応援が少ない場合)ではどうか。阪神の場合。
 今回の提案で、安全性は確保されるか。
 復興主体の気持ち と 安全性(防災性能)の確認の目的、方法。

<コメント(室崎)>

● 都市の災害として、出火の原因についてよく考えておく必要がある。過去には天六のガス爆発があった。
● 連担建築物設計制度を使うことについて、以下の3つの問題点がある。
● 防災上支障のないように、安全性が確保されるように科学的に検証をしていかないといけない。そもそもなぜ4mか。消防自動車が入ることにより、隣家への延焼を防いでいる。
● 文化人の署名によって今回は残されたが、なぜのこすか。特例か。
● 連担建築物設計制度をむりやり当てはめていないか。妥当か。市街地の高度利用が当初の目的だが、市街地をよくしていくことに活用可能なのか。
● 今回の課題としては、この横丁の安全性の確保について、ケーススタディとして科学的な検証を行ってみるとよい。

 

(以上、記録 北後)
連絡先:神戸大学室崎・北後研究室
     TEL 078-803-6009 または 078-803-6440
MURオープンゼミナールは、広く社会に研究室の活動を公開することを企図して、毎月1回、原則として第1土曜日に開催しているものです。研究室のメンバーが出席するとともに、卒業生、自治体の都市・建築・消防関係の職員、コンサルタントのスタッフ、都市や建築の安全に関心のある市民等が参加されています。興味と時間のある方は遠慮なくご参加下さい。


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