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第54回MURオープンゼミナール
日 時 2002年 7月 6日(土曜日) 13:30~15:00
内 容 再び、WTCのテロについて
場 所 神戸大学工学部LR101教室(参加22名)
再び、WTCのテロについて 室崎益輝



6月に、調査に行ってきました。そこで聞いたことを含めて報告します。

<報告>
●WTCテロを巡る論点
1.テロの発生原因と抑止可能性
2.建物の倒壊原因と被災軽減性
3.政府等の緊急対応の適否性と評価
4.災害復興に関わる問題と跡地利用
●テロは事前に防止しえたか?
●建築倒壊と人的被災の原因究明 
 2002年5月1日、FEMAと米国土木学会の調査報告
 建築物の火災時の倒壊危険性をどこまで回避するか、地震時は?
●死者の状況と避難行動
 火災4月号(避難状況のまとめ、田中敦子)
 籠城を勧める情報(非常放送と消防署の指示)
 避難成功例からの教訓
 今後、避難システムの見直し
 日本の高層ビルに共通して持っている弱点といえる
●ジュリアーニの対応行動
 ジュリアーニ(ニューヨーク市長)の現場到着の早さ
 通行止め、避難勧告など矢継ぎ早に指示(テロ時の訓練をしていた)
 マスコミの前で消防士を常に称えて、市民の心を一つにした
 心のケア、安否確認、経済支援などの対策を実施(ワンストップセンター設置)
●グランドゼロの跡地利用
 公園派と再建派のせめぎあい
 多くの人が提案を出し、各所でワークショップ

<討論>
コメント:NFPA救助隊のビデオで、1人で入る方法を紹介していたが、日本では、2人以上で安全確保しながら入る。
コメント:建築の耐火性能について、消防隊はよく理解しておく必要があるのではないか。
質問:行政の危機管理対応の手足となるものは?
→ ニューヨークのOEMの下に消防局、警察があり、機能している。
(以上、記録 北後)
連絡先:神戸大学室崎・北後研究室
     TEL 078-803-6009 または 078-803-6440
MURオープンゼミナールは、広く社会に研究室の活動を公開することを企図して、毎月1回、原則として第1土曜日に開催しているものです。研究室のメンバーが出席するとともに、卒業生、自治体の都市・建築・消防関係の職員、コンサルタントのスタッフ、都市や建築の安全に関心のある市民等が参加されています。興味と時間のある方は遠慮なくご参加下さい。


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